ISBN:404197903X 文庫 貴志 祐介 角川書店 1999/04 ¥672

貴志レビュー二発目。クリムゾンの迷宮。
俺にとってのファーストインパクトはコレ。衝撃のファーストブリット。というよりむしろ瞬殺のファイナルブリットに通ずるであろうその衝撃は半端なものではない。これより前の作品である【天使の囀り】とは似たテイストを漂わせてはいるが、物語のスケール、緊迫感は全くの別物。もうとにかく凄い。引き込まれる。ホラーとSFの中間に位置するであろう本作品は、豊富な知識と心理描写でリアルに描き出された世界観で読者を死のゼロサムゲームへと誘う。ただ後半多少失速気味なのがアレだった気もするが最終的な締めくくりはそりゃもう切ないの一言である。つづく。って感じで終わってはいるが、続かないのがこの手の小説というか貴志作品の常なので深入りはしないでおく。泣きたきゃ泣いて、それでスッキリすればいいのである。そう言われているような気がする。
人間の生きる力、その根低としての勇気をくれたこの作品にぴったりな台詞がある。
底辺を這いずり回ってこそ・・見える光がある・・

コメント

nophoto
yoshiki
2007年6月10日12:48

天使の囀りとか、黒、青も大好きだけど
クリムゾンは比べ物にならないくらい緊張感が凄まじかったな。

主人公はなんとなく生き残るとは思ってたけど、最後のあの展開は予想してなかったよ。うん。笑

テスト終わったらまた遊ぼうぜ

brade+
brade+
2007年6月28日17:25

貴志作品ってエロゲがつきものだよな・・

うんむしろ貴志作品をエロゲ化してくれねーかな

角川ホラーってコレや貴志みたいなジェットコースター的小説あんまりないから困る。