声を聴かせて

2015年4月14日 LOVE
指でも
何故音楽を奏で 歌声に言葉を乗せたいと思うのか

何故日常の些細な風景を文章にしたいと思うのか

何故ありふれた茶菓子を皿に装い、柄杓半杯の湯を湯呑に入れ茶筅で撹拌するのか
 

簡単な話だ

我々がそれを望んでいるからだ

我々は他でもない我々に 愛していると伝えたいだけなのだ
相手に対して存在そのものの審美性を讃えるために存在する

それによって自分が恩恵を受けるためではなく

それ自体が同時に相手の存在そのものにおける絶対性を確証付けるためにある言葉なのである

その言葉の持ち主の意図に関わらず、それがこの地上におけるすべての人間にとって有益に働かない日はないのだ

故に我々はそれを口にする

故に我々の中心にその感情は存在する