だからあえて言っちゃうんだけど

後ろ向きってのはそんなに悪いことじゃねえんだわ

なんでかっつうとてめえの後ろにはてめえが歩いてきた道があるから

それはてめえの人生の中で唯一疑いようのない真実の一本線なわけ

そいつを見るっつうのは冷静に自分を観察するってこと。

それは後ろ向きでもなんでもないわけ。

気を付けなきゃいけねーのは

その反対側の方。

しょっちゅう扇動されてる方ね



理由もなくお前の体を揺さぶり指示をする奴の目ががらんどうだったとき、

お前はその抜け殻を叩き壊さなきゃならない

そこには何もない 何もないんだよ

そいつは抜け殻だし、

そいつの指の先はポリバケツを示してるんだ

有無を言わさずに、粉々に粉砕しよう 揺るぎ無い信念の基に



前っつうのは確かにてめえが今から歩いていく最高にてめえな道なんだけど、

そこに足跡があることがある

そいつはてめえの道じゃねんだわ。

うん。

はっきりいって今すぐ違う道歩いたほうがいい

モグラになりたかなきゃな

てめえの道は真っ白なのよ。

まっさらさら。

または荒野。

ロストグラウンド。

または密林。

またはユートピア。

そこを歩いて行かなきゃならねえ。

道の価値ってのはそこを歩いた人間の足跡に反比例するわけよ

でも傷つけちゃならねえ。


それは芸術だ。お前の目の前にはすでに芸術が広がっている。

華と華との間に 儚げにあるそれが


足跡をつけるってのは木を切り倒すことじゃねえんだよ。

なんかわけのわかんねー石を敷き詰めて

わけのわかんねー泥砂利を流し込んだり

わけわかんねー鉄柵を作ったり

んなクソみてえなことして

好き勝手に暴れることじゃねえ。

価値を与えるのさ。そこに。

愛を。

それがお前ができることだ。

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